宝塚について知りたい! 生徒について知りたい!

スターシステムってなんだろう?

「組ってなんだろう?」でも書いたとおり、宝塚には「トップスター」という立場の人が居ます。

ここでは、「トップスターシステム」ついてお話します^^

宝塚には、それぞれの組に「トップスター」と「娘役トップ」、「2番手・3番手」「別格スター」etc…が存在します。

最近は2番手・3番手を明確にしない組もありますが、どの組もなんとなくこの形が出来上がっているはずです。

図に表してみると、こんなイメージです。↓

スターシステム

スターシステム ©2014 はじめましての宝塚

このように、宝塚ではトップスターという絶対的な存在の下に、それを支える2番手・3番手・別格スターが続きます。

☆トップスター&トップ娘役

全ての本公演で主演を務める、組の「顔」です。

任期は大体2~4年位のことが多く、トップになった後は退団しかありません

☆2番手…

言わば「近い将来のトップスター候補」のような存在

お芝居ではトップスターと対峙する悪役(かなり美味しい役)とか、親友役とか、とにかくトップスターの次に目立つ役が与えられることが多く、本公演以外の公演で主演を務めることもあります

☆3番手…

必ずしも将来のトップスター候補とは限りませんが、やはり重要な役を演じることが多いです。
(組替えで他の組の2番手になったり、本公演以外の公演で主演を務めることもあります)

☆別格スター…

将来トップスターになる可能性は極めて低いものの、味のある役や個性的な演技で重要な人物です。
長年に渡り名脇役として活躍し、いずれは専科に異動する人もいます。

☆中堅スター…

明確に入団何年目から、とは決まっていませんが、私個人的にはなんとなく研8くらいからかなぁ…と認識しています。
上記の主要メンバーほど出番は多くないけれど、作品を構成する上で必要不可欠な人たちです。
このあたりは特に番手はついていないので、役の与えられ方もわりと流動的です。みんな切磋琢磨しています。

☆下級生・その他

1組あたり80名前後在籍していると、当然目立たない生徒も大勢います。
下級生はもちろんのこと、上級生になっても役付きが良くない生徒もいるのも事実です。

この辺りの生徒は台詞がなく、群衆の中の1人などとして埋もれてしまいがち
ここでキラリと光るオーラがあると、学年が上がるにつれて抜擢されていくようになります。

トップスターの退団などが無い限り、「2番手・3番手・別格」のメンバーも大体固定されていることが多いです。
(組によっては稀に流動的な場合がありますが、基本的には固定されていると思っててOKです)

通常の演劇は、まず演目が決まってから、その役に相応しい役者をキャスティングしますね^^

ですが、宝塚は「トップスターありき」です。
そのトップスターに合わせて、上演する演目を決定するというわけです!

再演ものではないオリジナル作品の場合は、トップスターを含む主要なメンバーまでその役者をイメージしながら台本が書かれる(当て書きされる)ことも多いです。

特定の組を何回か続けて観てみると、上記のピラミッド構成要員が徐々にわかってきます。
そのため、次回の演目が発表になった時点で、ある程度の配役を思い浮かべることができるのです。

例として、ドラマで有名な「仁〜JIN〜」で説明してみましょう!
(組子全員が出演する本公演の場合)
まず、トップスターは主役にきまっているので、当然「南方 仁」ですよね。
トップ娘役は、もちろん「橘 咲」です。

次に重要な役は「坂本龍馬」だから…、そう、2番手スターが演じることになるでしょう。

他に重要なのは咲の兄の「橘 恭太郎」。こちらは、3番手もしくは実力ある別格スターが演じます
…どうでしょうか。

配役が出る前でも、この辺りの重要な役は容易に想像できるのです^^!

もちろん、全ての予想が当たるとは限りませんが、演目が発表されるとファンたちはこのように妄想配役を繰り広げ始めます

そして、実際の配役が出るまで、ワクワクしながら待つのです!

初めて観劇してみて、「この人かっこいい!」「ハマりそう!!」と思ったとしても、その人が次の公演に出演するかわからないならばその興奮は続きにくいと思うんです。
気になったらすぐに次の公演をチェックして、「次はこの公演に出るのか…また行ってみようかな!」と思えるのが宝塚のいいところ。

このように、気になった生徒がいたら次の公演でも確実に見ることができる安心感
これが、宝塚がファンの心をガッチリ掴む理由の1つだと思います。

面白かったからまた同じ組の次回公演も見に行ってみよう…!と思った人は…
8割方ハマってしまうでしょうね(^_^)♡ ようこそ!笑

組内の序列はそう簡単に変わらないので、今回目に付いた人は次も同じくらい目に付くところにいるはずです。

それを繰り返すうちに、どんどん知ってる生徒が増えてきて…
ここまで来ると、次の演目も、そのまた次の演目も気になってしまって抜け出せなくなってしまうのです!

恐るべし、スターシステム!!!